彩花の騎士
ストーリー 50
彩花街、叶街、並川街からなる『七日市』。
その市外に目を向ける・・・・・
七日市に比べ、圧倒的に自然の量が減り、建物の数や人口が増した
いわゆる“都会”と呼ばれる地域。
このような経済活動の拠点として扱われる場所に来れば
ムゥリアンに対しては、「正規の軍」が睨みを利かせているため
「防衛団」という民間の防衛組織はあまり必要とされなくなる・・・。
そんな都会の一角にある、とあるマンション・・・10階建て、8階の一室。
同休日、正午過ぎ・・・
閉められたカーテンの隙間からは、日の光が射し込み
室内を薄ら明るくしている・・・
キリア「―――――・・・・・ZZZ・・・・・ZZZ・・・・・」
やや大きめの寝息をたて、ベッドで眠るキリア先生の姿・・・。
掛け布団を蹴り飛ばし、あらわになった肉感的な大人の太もも・・・
下半身は細かい刺繍の入ったセクシーな黒パンツ一丁で、
上半身もそのデザインに合わせたキャミソールが、だらしなくはだけている・・・
抱き枕代わりに抱いているのは、
空になった一升瓶・・・そのラベルには“六腑突き”の文字。
キリア「・・・・・うぅ〜・・ダメだ・・・・それに触るんじゃない・・・・・」
キリア「・・・地球が吹き飛ぶぞ・・・・・ZZZ・・・・・・・・―――――――」
どのような夢を見ているかは謎だが、物騒な寝言を呟きながら爆睡中。
―――・・・ガチャ・・・・・
少しして、玄関の鍵を開ける音・・・
???「・・っ!?、お酒くさいぃーーー!!(>△<;)」ゴホッゴホッ
キリア先生の部屋に踏み込むやいなやの第一声・・
合鍵を持ったモトコである。
モトコ「もぉー!!」
若干怒ったとも、呆れたとも取れる声で
部屋の中に足早に入って行き・・・
すぐさまキッチンの換気扇を回し、
部屋のカーテンとドアを素早く開けていく・・・
キリア「!・・・うぅぅぅぅ・・・;、眩・・し・・・」
モトコ「キリア先生!、またお酒飲みながらそのまま寝たんですか!!=3」
一通り換気状態にし、振り返って寝ぼけ眼のキリア先生に一喝
キリア「・・も、モトコか・・・?、眩し・・い・・・焼ける・・・カーテンを・・・・・;」
モトコ「ドラキュラですか!」
キリア先生は手にした一升瓶をゴロン・・と床に転がし捨て
体勢を変え、窓側に背を向けて眩しさを凌ぐ・・・
モトコ「・・・!」
コロコロ転がる一升瓶に視線を移す・・・
モトコ「先生それ、前に飲んで吐いちゃった強いお酒じゃないですか!」
キリア「・・・アタシは一度吐いた酒には免疫ができるんだよ・・・・・うっぷ;」
モトコ「できてない!」Σ(=□=川)今うっぷって言いましたよね!
キリア「う、う〜〜〜ん・・・」
聞こえないフリをして、次に
目を瞑ったままベッドの上で大の字の体勢になる・・・
モトコ「・・て;、何て格好してるんですか・・・・・」下着姿全開ではしたない・・・
キリア「・・・うぅ・・モトコぉ・・・・・」
そのまま片手で小さく手招きをする
モトコ「・・・お水ですか?」
そう聞きながら、キリア先生に近づき覗き込むモトコ・・・
次の瞬間・・
モトコ「わっ!?;」
食虫植物が獲物を捕らえるかの如く、
キリア先生は両腕両足を使ってモトコを捕まえる
キリア「ぐへへモトコぉ〜♪vvv」
モトコ「お酒くさっ!?;」
キリア「ん〜〜〜んマショマロのようだ♪vvv」
強く抱きしめる・・・
モトコ「ちょっ;先生・・・;」この酔っぱらい
キリア「ムフぅ〜食べてしまいたい・・・vvv」ハフハフ
キリア「・・・いやダメだ!、モトコは神聖なものだ!!」ハッ!?
謎の一人問答を叫び、ギュッっとグラマラスなナイスバデーによる圧迫抱き締め・・・
モトコ「く、苦しっ・・・」
キリア「故にこうやって愛でるのじゃvvv(=▽=)」スリスリ
次に頬と頬を擦り合わせるキリア先生・・・
モトコ「・・・・・」スリスリ))=v=;)
(・・・・・あ、諦めよう;
こうなったら先生の酔いが覚めるまで抵抗するだけ無駄なんだよね・・・・・)
キリア「モトコぉ〜〜〜vvv」スリスリ
・・・・・・・
その頃・・・・・他県のとある山林。
山頂近くの開けた場所に、いくつかの軍用テントが張られ
その間を軍人達が忙しく動いている。
奥には数台の軍用車両と共に、
深緑色のディアースが8機ほど、片膝をついて座る体勢で待機しているのも見える・・・。
???「―――・・おぉ〜よく来たな!、中尉!
それにサナエ先生も!!」
大きな傷跡がついたスキンヘッドに、髭面・・・
いかにも“歴戦の猛者”的なガタイの良いオッサンが、司令テントで出迎えたのは・・・
アユミ先生とサナエ先生。
タンクトップに迷彩柄のズボン、アーミーブーツを着用したアユミ先生は
この場に馴染み過ぎている感じであり・・
動き易くパンツルックにしたとはいえ、私服姿が浮きまくっているサナエ先生。
アユミ「本日は訓練への参加許可、有り難う御座います。大川中隊長」
大川「ハッハッハッ!、
昔の部下がこうやって訪ねてくれるのは素直に嬉しい事だよ!」
厳つい風貌ながら人の良さがにじみ出ている・・といった印象のオッサン
大川「どうだ?、“戦姫(いくさひめ)”は元気にされとるのか?」
アユミ「校長・・いえ、三枝准将も御変わりなく・・・」
大川「そーかそーか!w
校長かw、中尉ももぉ立派に教師をやっているようだな!ガハハ」
苦笑いで応えるアユミ先生と、それを隣でクスクス笑うサナエ先生
大川「まぁ〜今日は好きなだけ乗り回していくといい!、
旧式の“アーク(ディアースの機体名)”だがなw」
アユミ「有り難う御座います」
大川「それとサナエ先生、
もしよろしければウチの衛生兵に付いて見てやってくれんかね?」
サナエ「こちらこそ勉強させて頂きます(^^)」
・・・
司令テントから出て来た2人に、
「待ってました」とばかりに、好青年風の軍人が駆け寄ってくる・・・
兵士A「中尉お久しぶりです!、軍に戻られたのですか!」敬礼
アユミ「私は教師だ」
ドバキッ!といきなり兵士Aを殴り飛ばすアユミ先生
兵士A「あぁーーー!(=▽=)」
殴られ吹っ飛ばされながらも、恍惚な表情をする兵士A
続いて・・・
兵士B「中尉!、私にも喝を!」
アユミ「歯を食いしばれ!」ドバキッ!
兵士C「闘魂注入お願いします!!」
アユミ「何だそれは!」ドバキッ!
兵士2m級「自分!、不器用なもので!」
アユミ「前に立つな!邪魔だ!」ボディーにドバキッ!
男女問わず軍人達が集まりだし、
アユミ先生はそれらを次々と、一撃で殴り飛ばしていく・・・
兵士達「自分も!」「私も!」「小隊長!」「自分もであります!」「お姉様!」
ワラワラワラワラワラワラワラワラワラワラ・・・・・
アユミ「えぇぇぇい鬱陶しい!、散れっ!!!」
最終的に、人だかりを無双奥義で吹き飛ばすアユミ先生・・・
・・・
2人が歩いた後には、幸せそうな顔で倒れている大量の兵士達の屍(?)・・・
サナエ「・・・クスクスクスw、愛されてるわね」(^^;)スゴイ愛情表現だけど
アユミ「まったく・・・;」どいつもこいつも暑苦しい
アユミ「そういう“サナエ”もここじゃマドンナ扱いされているんだから気を・・」
サナエ「アラ心配?」
アユミ「!」
サナエ「・・・ん?」
小さく動揺したアユミ先生の顔を、イタズラっぽく覗き込むサナエ先生
アユミ「・・・ウチの隊はバカばっかりだから心配ない・・・・・」プイッ
サナエ「フフ(^^)」
アユミ(・・・くそ;、サナエのこういうところが嫌いで・・・・・大好きだ;)うぐぐ
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by:
へろ
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