自分の中でのオケ百合の違い・・
白のサラミ(咲良×亜美)→初々しいプラトニック百合
青の里ユカ(里美×由加里)→馴れてコメディ路線、時々情熱的
<SS>
由加里「――・・まったく、少しは整理しなさいよ・・」
放送室。棚からCDやらカセットテープやらを大量に引っ張り出す・・
・・ガチャ
里美「由加里〜、見つかった?」
と、里美が入って来た・・
由加里「まだよ」
機材の上に、山積みにされたそれらの量は
目的のモノを探し当てるには、あまりに多い・・・
それに加え、夏の日中に締め切った狭い部屋は
ちょっとしたサウナだ・・
由加里がイライラしているのは目に見えて解る。
里美「“イベント”ってラベルのテープだよね・・」
里美はそう言いながら、探すのを手伝う・・
由加里「誰よ、キャンプファイヤーで
フォークダンスなんて言い出したの・・」
里美「せっかく青森から来てくれるんだから・・
いいじゃない、お約束っぽくて♪」
由加里「まぁ〜・・ね、こっちとしても外貨獲得の・・」
里美「コラコラ(^^;)」
由加里「・・にしても、あっついわね〜・・・」
頬を伝う汗を、手の甲で拭う
里美「窓開けるわよ」
由加里「お願い」
窓を開けた途端、ファ〜〜〜〜〜・・と
熱風だが、今の2人には心地良い風が吹き入る・・・
由加里「あぁ〜・・気持ちいい・・」
腰をかけ、一休みする由加里の代わりに、里美が探すのを続ける・・
里美「ないわね〜・・」
里美「探し物は何ですか〜♪、見つけ難い物ですか〜♪」
由加里「ジャス○ック(ピー音)に引っ掛かるわよ・・」
里美「・・・あ!、これじゃない!」
ラベルが色褪せたカセットテープ・・
かすかだが“イベント熱唱”と書いてある。
由加里「どれどれ・・」
そう言いながら、機材にテープを入れ、再生ボタンを押す・・
テープ「・・・―――デデ、デンデンデン!、デデデ〜〜〜♪」
里美&由加里「?」
里美「・・何これ?」
由加里「演歌っぽいわね・・」
次の瞬間・・
テープ「ボエェェェェェ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
由加里は慌てて耳を押さえ、テープを止める
由加里「なんでゴリラのカラオケテープが紛れ込んでるのよっ!!」
怒りのまま、ごみ箱にテープを投げ入れる・・
里美「さらば大迫(先生)・・」
由加里「・・あぁ〜〜〜もぉ嫌っ!!」
今までの蓄積したイライラが、とうとうピークに達する
里美「・・・」
そんな由加里を気遣ってか、黙ってテープ探しを再開する里美・・
・・・・・
何とも言えない沈黙の中、
放送室内には、プラスチックケースがカタカタ当たる音だけが聞こえる・・・
外の陽が少し傾きだした頃・・
由加里「・・・・・ゴメン、手伝うわ」
間を置いた事で、いつもの冷静さを取り戻す由加里
里美「あった!」
と同時に、里美が正真正銘“イベント”と書かれたテープを見つけ出す。
・・・試しに再生
テープ「・・・―――テレテッテ、テレテレテッテッテ・・♪」
馴染みのあるオクラホマミキサーの曲が、ようやく部屋に流れる・・
ホッとした表情で見詰め合う2人。
由加里「・・呑気な曲ねw」
里美「アハハ、ホントw」
フッ・・と海の潮風が、曲に合わせるかのごとく放送室内を通り過ぎる・・・
それはとても心地良い。
由加里「・・・」
里美「・・・」
里美「・・・」
何の気なしに、里美がスッ・・と由加里に手を差し出す・・・
由加里「?・・・」
その手を取ると・・・
グイッと引き寄せられ、勢いのまま里美の胸に顔が埋まる・・
由加里「・・プハッ!?」
・・と、胸から顔を上げると
里美はニコリと笑い・・
握った手を器用に組み替え・・指と指を絡ませる形に握り直し・・
もう片方の手を由加里の腰に添える。
由加里「ちょっ!?」
BGMが流れる放送室内、里美にリードされるまま
2人だけのダンス・・・
由加里「・・・バカ王子」ボソ・・
里美「えぇ〜・・私お姫様がいいな(^^)」
・・という、里美ちゃんが攻めでイケメンで、由加里んが受けという話。
カセットテープて;w(時代設定2000年だから、まだギリ大丈夫w
デジタルにそれがないとは言わないけど・・
こういうクサい展開wって、アナログの方が絶対合うと思う(=v=)
だからガンオケの昭和テイスティーがほのかに残る空気が好き。
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